仲人役に求められる力
朝日新聞の経済面に連載されている【後継者がいない】シリーズ、今日の話題は「中小企業のM&Aにおける仲介者に求められる役割」についてでした。
日本M&AセンターのM&Aのコンサルの年収は平均1319万と日本企業の中でもトップクラスだそうです。
それは、仲介件数が年間973件、仲介1件あたりの単価が平均3600万円(案件ごとに異なる)という収入モデルに裏打ちされるものですか、
仲介料が3600万円と普通に聞くと高いイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。
そこで、新規参入の企業は着手金や成功報酬を低めに設定して対抗。M&A仲介役の生き残り競争が繰り広げられている、という内容でした。
私達の会計グループでは、ここ3年は「選択と集中」で、M&Aと納税猶予、相続に力を注いでいくと決めて成長戦略を日々社員と練っていますが、私達は価格を安くし対抗しようとは考えていません。
M&Aは通常の会計業務と比べて、売り手買い手、両方の企業の強みや弱み、課題や目標点、到達度などをじっくりと考え、非常に体力、精神力を消耗するものです。
それこそ、一生懸命に関わらないと条件が合わず成約できなかったり、めでたく成約してもあまり良い成長が得られなかったりする為1件1件、真剣に関わる必要があります。
価格を下げることで顧客は一様に喜ぶとは思いますが、価格が安いと、その分案件を増やし、全体の収入のバランスをとる必要がでてきます。
薄利多売のビジネスモデルは、企業の精神力、体力を消耗するだけで、決してサービスの質の向上には繋がってきません。
価格を下げる事が重要なのではなく、提供するサービスの付加価値を上げる事が重要なのだと常々、私は思っています。
M&Aの仲介をする会社は会計事務所だけでなく銀行、司法書士事務所など様々ありますが
長年、中小企業の経営者と数字を見ながら、一緒に頭を捻らせ成長戦略を描いてきた会計事務所ならではの私達の経験は、きっと他のM&A仲介企業に絶対負けない強みだと考えています。
未来会計の考え方に出会い、あるべき未来から逆算して経営計画をたてることの重要さを痛感し、しっかりとした経営計画を立てPDCAサイクルを回すMAS監査を取り入れた当初は中々周囲に理解されなかったものですが
今こそ、未来会計、MAS監査が時代に必要とされ、活かされてくることを確信しています。
2025年には日本の中小企業の3分の1が、後継者不足で廃業の恐れがあると言われています。
私はこれに強い危機感を持ち、会計事務所としての使命感を感じ、私達の会社ができることで社会貢献していきたいと強く感じました。
ホームページをみて、記事などを読んでいただき、連絡を下さった企業の皆様とは、不思議なご縁があるのかも知れません。
選んでいただける会計事務所をめざし、
税理士人生を締めくくるこの3年を、選択と集中でやり切りたいと思います。
代表 中村公彦
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